学校の通知表が良い=安心ではない理由
「うちの子は通知表は“よくできる”が多いから安心です」
保護者の方から、そう聞くことは少なくありません。
たしかに、通知表で評価されるのは学校での取り組み、授業中の発言、課題提出状況など――。それらが「良好」であることは、お子さまの努力の証であり、否定するものでは決してありません。
ですが、全国学力テストで明らかになったのは、その「通知表の良さ」が、全国の中でどの位置にあるかまでは測れていないという事実です。
たとえば、今年度のテストでは、三重県の中学3年生の数学Bの正答率は45.0%。国語Bも47.4%にとどまり、いずれも全国平均を下回る水準でした。
これは決して、教師や学校を責める話ではありません。むしろ、通知表と全国水準の評価軸が「別物」であるという現実に、私たち大人が気づいていなければならないのです。
学校の成績が良い=全国でも安心、というわけではない。
この“ズレ”を、まず私たちが冷静に受け止めるところから、本当の意味での「子どもの学力を守る」ことが始まります。
B問題(記述式)で露呈する“考える力”の差
全国学力テストでは、教科ごとに「A問題(知識・技能中心)」と「B問題(思考力・表現力中心)」が出題されます。
多くの子どもたちは、A問題である程度の点数が取れる一方、B問題になると手が止まりがちです。
特に、今年度の三重県におけるB問題の平均正答率は――
- 中3 数学B:45.0%
- 中3 国語B:47.4%
- 小6 算数B:49.1%
と、いずれも全国平均を下回りました。
これらの問題では、「答えを出すだけ」では評価されません。
どう考えたか、なぜそうしたか、どのように表現するか――といった「プロセス」や「表現の質」が問われるのです。
しかし、学校の授業では、時間の制約やカリキュラムの都合上、「答えを出すこと」が優先される場面が多く、“考えを言葉にする力”をじっくり育てる時間がどうしても限られます。
その結果として、「わかっているけど、書けない」「答えは合っているけど理由が説明できない」といった“見えにくい弱点”が、記述式問題で露呈してしまうのです。
通知表では「よくできている」と評価されていた子が、実際には「表現する力」や「深く考える力」が育ちきっていない。
これが、全国テストで浮かび上がる“本当の学力差”なのです。
なぜ学校だけではこの力を伸ばしにくいのか?
学校の先生は、子どもたちに最善を尽くしています。それは間違いありません。
ただ、それでもなお、「思考力・表現力」などの力を育てるには限界がある――それが現場の実情でもあります。
時間の制約。1コマ45分の授業で教科書の内容を網羅するには、「考えさせる時間」や「記述のフィードバック」に時間をかけづらい。
人数の制約。一斉授業では、一人ひとりの表現や思考の癖に対応するのは難しい。
さらに、「探究学習」や「ICT活用」など、新しい教育内容が増える中で、“土台の学力”をじっくり鍛える時間が確保しづらくなっています。
そして何より見過ごせないのが、家庭学習の差です。
三重県の家庭学習状況は全国平均より低く、放課後の過ごし方が大きな学力差に直結しています。
子どもは放っておいても学べるわけではありません。「書く」「考える」などの力は、大人の伴走がなければ習慣化しないのです。
だからこそ、学校外に“深める学び”の場を用意することが、今求められています。
千尋進学塾が育てる「書ける・考えられる子」
千尋進学塾では、学校だけでは伸ばしにくい「考える力」「表現する力」を育てることを重視しています。
少人数制の集団授業では、知識を覚えるだけでなく「どう活かすか」を重視。
- 歴史では年表順ではなく地域別に整理する
- 人物の感情や背景に注目して記憶に残るよう工夫
- 例題は「テストに出やすく解きやすい」ものを使用し、導入をスムーズに
- 記述問題の添削は講師が一人ひとり丁寧に対応
- 質問対応時間には子どもの理解度や状態を観察し、授業の質を高める
- テスト3週間前からの反復学習で基礎を徹底し、応用力へと発展
こうして着実に力をつけた子どもたちは、テストのたびにぐんと伸びていきます。その積み重ねが、入試でも通用する力へと変わっていくのです。
個別指導では、作文や記述問題を通じて「書ける力」を鍛えます。
家庭との連携も重視し、保護者との情報共有で成長を見守ります。
通知表だけで安心しないで――本当の学力を育てるために
「うちの子は、学校でちゃんとできているから大丈夫」
そう思っていた“安心”が、実は“全国では通用しない水準”だった――。
今年の全国学力テストの結果は、私たち保護者にそんな問いかけをしてきます。
通知表には現れない“ほころび”。テストの点数だけでは見えない“考える力”や“表現する力”。
それらは、日々の学習の積み重ねと、周囲の大人のまなざしの中で育まれるものです。
大切なのは、「今の成績がいいかどうか」ではなく、「この子が、これからの時代を生き抜く力を身につけているか」という視点。
千尋進学塾は、その視点を共有しながら、家庭とともに子どもたちの未来を支えていきます。
もし、お子さまの学びについて「これでいいのかな?」と感じている保護者の方がいらっしゃれば、まずは今の実力を客観的に知ることから始めてみませんか?
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小さな一歩が、大きな未来につながります。