先日(8月19日夜)、西日本の各地で「火球」と呼ばれる大きな流れ星が観測されました。九州や関西では、夜空が一瞬で昼間のように明るくなり、「ドン、ドン」と音がしたという証言も報告されています。専門家によれば、数十センチ級の小惑星が大気圏に突入した可能性が高く、年に1回あるかどうかの珍しい現象だそうです。
実は私自身も、20年ほど前に火球を見たことがあります。流星群を観測していた夜、南の空を左上から右下へ、オレンジ色のまばゆい光が流れていきました。普通の流れ星にしては大きすぎて、「これは特別なものだ」と感じたのを今でも鮮明に覚えています。
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火球ってなに?
流れ星の中でも、ひときわ明るく輝くものを「火球」と呼びます。燃えながら大気を通過する際に、成分や速度によって色味が変わることがあり、オレンジや緑色に見える場合もあります。夜空に描かれるのはほんの数秒ですが、見た人の記憶に強く残る、まさに“宇宙からの花火”です。
流れ星を楽しむコツ(実用編)
- 姿勢:レジャーシートを敷き、仰向けに寝転がると首が疲れず長時間観測できます。
- 時間:数時間の観測が理想。平常時でも1時間に1〜2個程度は見えることが多く、流星群の極大期ならさらに増えます。
- 環境:できるだけ暗い場所で。街明かりから離れ、月明かりの少ない夜が好条件です。
- 安全:夏場は虫よけスプレーや蚊取り線香を。郊外・山間部では野生動物にも注意してください。
- 服装:体温調節しやすい上着やブランケットを用意し、長時間でも快適に。
学びの入口として
夜空を見上げ、たまたま目にした流れ星や火球に心を動かされる――そんな体験は、科学への興味や知的好奇心の入口になります。机に向かう勉強と、自然の中での発見がつながったとき、学びはぐっと深く、楽しいものになります。
「今年は見逃したな…」という方も、ぜひ次の機会に夜空を見上げてみてください。人間の花火大会に負けない、“宇宙からの花火”に出会えるかもしれません。
リンク(令和7年8月19日 火球)
関西各地で光の玉撮影 流れ星の中で特に明るく輝く「火球」(NHK)
隕石落下か?大火球か?「夜なのに明るく」「カメラが真っ白になるほどの光」九州や西日本各地で目撃あいつぐ 空気の振動も観測【瞬間の動画あり】(TBS)