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教皇を選ぶ“白い煙”の意味とは?コンクラーベとカトリック世界の歴史

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教皇を選ぶ“白い煙”の意味とは?コンクラーベとカトリック世界の歴史

2025年5月、ローマ教皇の逝去にともなって「コンクラーベ」が始まりました。教皇選出の儀式として知られるこの言葉は、ラテン語で「鍵の下に(cum clave)」という意味をもち、枢機卿たちが密室にこもって教皇を選ぶことを指します。 実はこのコンクラーベ、歴史好きの高校生や世界史を学ぶ皆さんにとって、とても面白く奥深いテーマなのです。

コンクラーベって何?どうやって教皇を選ぶの?

コンクラーベでは、80歳未満の枢機卿たちがバチカンのシスティーナ礼拝堂に集まり、投票で新しい教皇を選びます。 投票が無効なら黒煙、有効なら白煙が煙突から上がる──という独特のサインが世界中の注目を集めます。

中世ヨーロッパ:教皇の絶大な権威

世界史で学ぶように、中世ヨーロッパでは「教会の権威」は国王さえも上回ることがありました。 1077年の「カノッサの屈辱」や「叙任権闘争」はその象徴です。 教皇が皇帝を破門することで政治に影響を与えるなど、政教一致の時代において教皇は精神的・道徳的な“最高権威者”とされていました。

ルネサンス期の教皇:芸術のパトロンとしての側面

ルネサンスの時代になると、教皇たちは芸術のパトロンとして活躍。 サン・ピエトロ大聖堂の再建やミケランジェロ、ラファエロといった芸術家たちの後援者となります。 一方で、この財政支出のために発行された「贖宥状(免罪符)」が、宗教改革の引き金にもなりました。

近代化とカトリック教会の変化

国民国家の登場や宗教改革を経て、カトリック教会も変化していきます。 特に20世紀の「第2バチカン公会議」では、ミサの言語をラテン語から各国語に変更するなど、大きな改革が行われました。 フランシスコ教皇(在任:2013〜2025)も、環境問題や貧困などに積極的に取り組む“現代的な教皇像”を体現しました。

日本人も参加?今回のコンクラーベの注目点

2025年のコンクラーベでは、日本からも2人の枢機卿が参加しています。 歴史の教科書には登場しませんが、日本のカトリック界にも確かに世界とつながる役割があるのです。 こうした視点から世界史を見直すと、「遠い話」だったヨーロッパの出来事が、ぐっと身近に感じられませんか?

まとめ:歴史と今をつなぐ学びへ

コンクラーベは、単なる宗教行事ではありません。 中世・近代・現代の世界史を貫く「宗教と権力」「人々の価値観」の変化を映す鏡なのです。 世界史の教科書とニュースをつなげて考えることで、「学び」はもっと深く、もっと面白くなります。

千尋進学塾では、こうした“教科書+α”の学びを大切にしています。 社会を知り、世界を理解する力を、一緒に育ててみませんか? \資料請求・体験授業受付中!/

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