電池だけじゃない!リチウムが「心」と「脳」を守る?
スマホのバッテリーでおなじみの「リチウム」。実は、私たちの心の落ち着きや、将来の認知機能にも関わるかもしれない――そんな研究が注目されています。
🧪 ハーバード大学の報告:記憶との関係
研究チームはマウスの実験で、脳内のリチウムが不足すると記憶力が下がる可能性を示しました。さらに、アルツハイマー病の原因物質として知られるアミロイドβとの関わりも示唆されています。 まだ基礎研究の段階ですが、将来はリチウムが認知機能の維持や治療のカギになるかもしれません。
🚰 実は身近にある「リチウム」
「どうやって取り入れるの?」という疑問に対して、意外な答えがあります。私たちが毎日飲む水道水には、ごく微量のリチウムが含まれています。 国内外の疫学研究では、地域の水道水に含まれるリチウム濃度が高いほど、心の安定に関連する指標が落ち着いている傾向が報告されています。 とりわけ男性では、衝動や不安の高ぶりを抑える方向に働く可能性が指摘されています。
ワンポイント:「特別なサプリ」を探すより、まずは規則正しい生活と水分補給。微量ミネラルは毎日の小さな積み重ねで取り入れられます。
⚡ 電池の金属から「心の栄養素」へ
医療の現場では、リチウムは古くから気分の波を整える薬として用いられてきました。作用機序の一つとして、 GSK-3(グリコーゲン合成酵素キナーゼ3)という酵素を抑える働きが挙げられます。 GSK-3はアルツハイマー型認知症の病理進行にも関わることが分かっており、心の安定と脳の健康の両面にブレーキをかける可能性が注目されています。
✅ まとめ
- リチウムはバッテリーだけでなく、心の落ち着きや認知機能に関わる可能性がある。
- 水道水に含まれるごく微量のリチウムは、日々の生活の中で自然に取り入れられる。
- 研究は進行中。生活習慣の整え方とあわせて、賢く向き合う視点が大切。
🧭 学びへの示唆:環境が集中力をつくる
十分な睡眠、規則的な食事、こまめな水分補給――当たり前のようでいて、集中力や気分の安定に直結します。 微量ミネラルも含め、「身体にやさしい環境」を整えることが学習効率の底上げにつながります。 千尋進学塾では、学習計画だけでなく日常のコンディション作りも丁寧にサポートしています。
※本記事は研究紹介です。特定の飲料や成分の摂取を過度に推奨するものではありません。既往歴や服薬中の方は、自己判断でのサプリ摂取等は控え、医療専門職にご相談ください。
参考資料
- 地域紙(2025年8月18日付)掲載の研究紹介記事(ハーバード大学などによる動物実験の報告に基づくもの)。
- 大分大学 医学部 精神神経学講座 寺尾 岳 先生「水道水を飲んでリチウム元素を吸収して気持ちを落ち着けよう」(市民講座スライド, 2024年11月10日)。
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