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国立高等専門学校/鈴鹿高専/高専 について 

 みなさんこんばんは,千尋進学塾です。

 先日は,三重県立の高校について,前期選抜のお話を中心にさせていただきました。

 今日は,国立高専に関して私見も入れながらご案内させていただきます。

 国立高専の試験は,推薦(専願)と一般入試(併願可)があります(鈴鹿高専の入試情報:https://www.suzuka-ct.ac.jp/admission/admission_index/snct_intro/)。

 推薦の試験には面接があります。面接の対策のためには,「高専のパンフレッド・入学案内」「入試要綱」「WEBサイト」「高専の学園祭などの様子」をよく確認しておく必要があります。現役の高専の学生いわく,「高専生のTwitterを見ると生活が分かるから面接対応になるから検索すべし」とのことでした。

 千尋進学塾における高専の合格率(推薦試験)は半分程度です。推薦で残念だった後に,一般入試を受けて受かった子もいます。なお,両方残念だった子は今のところいません。つまり,中学校の推薦が出て,しっかり勉強すれば合格率はかなり高いということです。

 高専は5年制です。卒業すれば短大卒の資格・学位(準学士)がもらえます。

 また,国立ですので学費が割安であり,教員も安定しています。特に,高専の教員には博士号を持っていないとなれません(鈴鹿高専について,文系は修士号もいらっしゃるようです https://www.suzuka-ct.ac.jp/corporation/db/)。

 卒業後,高専の専攻科に進んだり,他の大学に編入したりする学生がいます。大学へ編入する場合,大学3年生への編入となります(これがけっこうお得です)。高校から国立大学に進学するのはとても大変です(毎年,国公立大学への進学者数は,四日市高校から150名,桑名高校から100名程度です)。

 鈴鹿高専の場合,編入先にはおおむね毎年,東京大学もあります。つまり,可能性としては高校卒と同じで,さまざまな大学に編入が可能です(参照:https://www.suzuka-ct.ac.jp/student/student_index/aftergraduation/)。

 就職の際も,高専の先生と協力しながら,1対1のお見合い形式で決めていきます。大卒の文系の場合,就職は2年・3年生からインターンに参加し,4年生の春にたくさん内定をもらいその中から選ぶ形式が多いです。そういった点で,高専からの就職は手厚いと思います。それは,高専が「深く専門の学芸を教授し職業に必要な能力を育成することを目的(学校教育法第70条の2)」として設立されていることに由来していると考えられます。その一方で,「高卒なのか短大卒なのか規定が存在しない」という企業もあるのも事実です。

 近年,工学部などの理系へ進んだ場合,大学院の前期課程へ進み修士号を取得してから就職する方が増えてきました(大学4年+大学院2年)。その一方で,大学に進学してから特に数学・物理・化学の授業についていけなくなる学生が多くいます。そんな中で,高専であれば高校生と同じ時に,大学入試にとらわれず,体系的に数学・物理・化学などの学習ができるのは,理系にとってまさに夢のような環境だと思います(同時に,文系にとっては地獄でしかありません)。

 英語や国語は一部高校の教科書も使っているようですが,基本的に高専は高専オリジナルの教材を使います。数学の問題集や参考書(参考:『新編 高専の数学1 第2版・新装版』 https://amzn.asia/d/gVefuCl )などは千尋進学塾にもありますが,とてもよくできていると思います。

 たとえば,高校では三角比(数学Ⅰ)と三角関数(数学Ⅱ)は別々に学びます。それは,大学入試の都合です。数学Ⅰまでが入試に必要な大学と,数学Ⅱまでが必要な大学があるからです。しかし,高専ではそれらを一度に学びます。体系的であるため,無駄がなくしっかり学習できると考えられます。複素数についても,高校では数学Ⅱですが,高専では1年生の4月に出てきます。高専のテキストを解いていると,より専門的にじっくり学ばせようという高専の思いが,ひしひしと伝わってきます。

 過去問は冒頭のリンク先にございます。また,数学の問題の解説動画集(DVD)が千尋進学塾にあります。塾でも過去問をご用意いたしますので,お申し付けください。

 また,高専だけでなく,入試直前で相談事などあればお知らせください。

間違った情報などあれば,お知らせください。すぐに検証し,訂正するようにいたします。

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