“ミサイル発射”のニュースから考える、領土・領海・領空・EEZとは?
2025年5月8日、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射したというニュースが報じられました。 こうしたニュースを目にしたとき、「そもそもどこに落ちたの?」「どうしてそれが問題なの?」と思った方も多いのではないでしょうか。 実は、そこには“領土”“領海”“領空”そして“EEZ”という大切な概念が関わっています。
弾道ミサイルって何?
弾道ミサイルは、ロケットのように高く打ち上げたあと、放物線を描いて目標に落下する兵器です。 長距離を飛ぶことができ、高度も非常に高いため、広範囲に影響を与える可能性があります。 日本に向けて発射されるということは、たとえ直接的な被害がなくても「国際的な緊張」を生み出す行為として重大に扱われるのです。
領土・領海・領空ってどこまで?
● 領土:国の陸地部分。日本であれば北海道から沖縄の島々まで。
● 領海:海岸から12海里(約22km)までの海域。ここも国家の主権が及びます。
● 領空:領土・領海の上空。飛行機が無断で通れば「領空侵犯」です。
これらの範囲に他国の船や飛行機、ミサイルが入ってくることは「他国の主権を侵す行為」とされ、国際的な問題になります。
EEZ(排他的経済水域)ってなに?
EEZとは、領海の外側にある最大200海里(約370km)の範囲に設定される水域のこと。 ここではその国が漁業や資源開発を行う「経済的な権利」を持っています。 ただし領海と違って、他国の船が通過したり、航空機が上空を飛んだりすることは基本的に許されます。 とはいえ、ここにミサイルが落ちるというのは「挑発的な行動」として見なされるのです。

なぜ場所が重要なのか?
もしもミサイルが領海内に落ちたら、それは明確な国際法違反。 EEZでも、その目的や落下場所によっては重大な外交問題に発展します。 実際に、日本では過去にJアラート(緊急速報)が発令されるなど、一般市民の安全にも影響を与えるリスクがあります。
子どもたちに知ってほしい「地理と安全保障」
領土・領海・EEZといった概念は、世界の地図を見るうえでも、ニュースを理解するうえでも欠かせない知識です。 「地理」と「安全保障」「国際関係」がつながるテーマとして、今こそ子どもたちに伝えたい話題です。 不安をあおるためでなく、「知って備える」ことが、現代社会を生きるための力になると信じています。
千尋進学塾では、こうした時事と学問をつなぐ“リアルな学び”を大切にしています。 地理・現代社会の授業も、ニュースと結びつけてより深く理解できるようサポートします。 \無料体験・資料請求受付中!/


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250508/k10014799421000.html