大学の工学部を目指す皆さん、そしてその保護者の方へ。
数学は好きですか?あるいは、苦手意識を持っていませんか?
工学部では、「数学」が単なる学科の1つではなく、“ものづくり”や“社会課題の解決”といった実践的なフィールドで必要不可欠な「道具」になります。特に微分・積分は、大学での専門的な学びの土台であり、高校で学ぶその範囲はまさに未来の学びへの「橋渡し」となっているのです。
■ 微分・積分は「現象を読み解くレンズ」
たとえば、車のブレーキはどのようにして止まるのか?
橋はどのようにして重みに耐えるのか?
水や空気はどのように流れていくのか?
こうした疑問の背景には、時間や位置、速度といった変化する量があります。
これらを定量的に、つまり数式を使って記述・解析するために登場するのが、微分と積分なのです。
- 微分は「変化の割合」を表す:速度、加速度、応力などに応用
- 積分は「変化の合計」を表す:面積、体積、流量、エネルギーなどに応用
これらの数学的な操作は、現実の工学的な課題を数式でモデル化し、シミュレーションや設計に役立てるための基礎になります。
■ 高校数学が「大学の数学」への入り口になる
高校数学では、数IIや数IIIの中で微分・積分の初歩を学びます。たとえば、
f(x) = x²
の微分 → 接線の傾き∫₀² x dx
→ 面積の計算
このような内容は、大学ではより複雑で応用的な内容(多変数関数、偏微分、ベクトル場など)へと発展しますが、基礎が身についていなければ先に進めないのが大学数学の特徴です。
つまり、高校数学での微分・積分の理解は、大学での数学的思考や論理展開の「基盤」として機能するのです。
■ 数学に意味を見出すと「使える力」になる
「数学って何の役に立つの?」という疑問に対して、工学の世界は明確な答えを示してくれます。
- 風力発電のブレードの形状設計
- 自動運転車の進行ルートの最適化
- スマートフォンの電波処理
- 地震に強い構造物の設計
これらすべての裏に、微分・積分を使った数式モデルがあります。
高校で「テストのための計算」だった微分積分も、「意味を持った現象の分析」として捉え直すと、学ぶ姿勢が一変します。
■ まとめ|高校数学は“未来の研究”への第一歩
大学の工学部に進学すると、数学はより専門的・理論的になります。しかしその土台にあるのは、高校で学ぶ内容、特に微分・積分の基礎力です。
千尋進学塾では、受験対策にとどまらず、「将来使える数学」の育成を目指しています。公式の暗記や計算だけでなく、「なぜその式になるのか」「何を表しているのか」にも焦点を当て、大学で活躍する力へとつなげます。
高校数学は未来への準備運動。
その一歩を、今から一緒に踏み出していきましょう。