令和7年6月21日。今日は「夏至(げし)」です。
1年の中で「昼の時間がもっとも長い日」として知られていますが、 実は、夏至=昼がいちばん長い日とは限らないというのをご存じですか?
◆ 夏至ってなに?
夏至とは、太陽の通り道(黄道)上で、太陽の位置が最も北に達する日のこと。 天文学的には「太陽黄経が90度になる瞬間」を基準に定義されています。
この瞬間を境に、昼の時間はだんだん短くなっていきます。
つまり「夏至」とは、「昼の長さが最大になる瞬間」ではなく、 昼が長くなってきたピークという“区切り”の意味合いが強いのです。
◆ 本当に「昼が最長の日」はいつ?
実際には、夏至の前後2~3日間がほぼ同じ長さで、 観測地点によっては夏至の1~2日後が最長になることもあります。
日付(2025年・東京) | 日の出 | 日の入り | 昼の長さ |
---|---|---|---|
6月20日 | 04:25 | 19:00 | 14時間35分 |
6月21日(夏至) | 04:25 | 19:00 | 14時間35分 |
6月22日 | 04:26 | 19:01 | 14時間35分(実質+1分) |
なんと、「夏至翌日の方が昼が長い」という逆転現象が起きる年もあるんです。
◆ どうしてこうなるの?
これは、地球の動きと時間の測り方の違いが関係しています。
- 地球の公転軌道が楕円:太陽の動きに季節ごとのズレが生じる
- 真太陽時と平均太陽時の差:時計で測る「時刻」と、実際の太陽の動きは一致しない
- 日の出・日の入り時刻の変化:必ずしも同じように進行するわけではない
そのため、「昼が最長となるタイミング」は、 観測地点によってズレることがあります。
◆ それでも「夏至」は特別な日
とはいえ、やはり夏至は1年の節目として大切な日です。
この日を境に、日照時間は少しずつ短くなっていきます。 でも、夕方の明るさや空の高さなど、“夏らしさ”はここからが本番です。
今日のような日こそ、ぜひお子さまと一緒に
- 「まだこんなに明るいね」
- 「影、すごく短いよ」
- 「明日も昼が長いか調べてみよう」
そんな会話をしてみてはいかがでしょうか?
◆ 教室長からひとこと
「夏至=いちばん昼が長い日」と決めつけないことで、 「本当にそうなの?」「じゃあ調べてみよう」と考える力が育ちます。
実はこのプロセスこそが、理科的思考力の土台です。
正解を知っていることより、問いを立てる力・比べて調べる姿勢の方が これからの入試や社会に求められていく時代です。
ぜひ、ご家庭でも「今日はどうだった?」「明日はどうだろう?」と、 小さな疑問を“観察と対話”につなげてみてください。
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