最近、アメリカがイランの拠点を空爆したというニュースを見て、
「また戦争?」「石油が欲しいだけじゃないの?」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
実はこの問題、高校の現代社会や中学の公民の学習にも深く関係しています。
今回は、アメリカとイランの対立の背景をわかりやすく解説し、
「本当の理由」と、そこから私たちが何を学べるかを考えてみましょう。
イランとアメリカ、長年の因縁
両国の対立は、今に始まったことではありません。
1979年、アメリカ寄りの国王を追放したイランで「イスラム革命」が起き、
アメリカ大使館が学生に占拠される「人質事件」が発生しました。
これをきっかけに両国は断交し、以後、経済制裁や軍事的な緊張が続いています。
まさに「元カレ・元カノの泥沼関係」とでも言えるほどの長い因縁なのです。
石油が欲しいから? それだけではありません
「アメリカは中東の石油が欲しいから攻撃するんでしょ?」という声もよく聞きます。
一理ありますが、実はアメリカは現在、国内のシェールオイル生産が拡大しており、
中東の石油への依存度はかつてよりも低くなっています。
それでも中東に軍事的な影響力を持ち続けたい理由があります。
それは、世界の石油の約20%が通る「ホルムズ海峡」の安全確保です。
イランがこの海峡を封鎖すれば、世界中の石油価格が跳ね上がり、
アメリカ経済を含めた国際社会全体が打撃を受けるのです。
つまり、石油そのものよりも「石油の流れ」を守る必要があるのです。
国内政治と「世界の警察」としてのジレンマ
アメリカの大統領は、選挙が近づくと「強い姿勢」を見せたくなる傾向があります。
また、イスラエルやサウジアラビアといった同盟国との関係もあり、
イランの影響力を拡大させたくないという思惑もあります。
「世界の警察」としてのアメリカには、単なる自衛以上の政治的な役割があるのです。
この話題、入試にも出るかもしれません
高校入試や大学入試では、以下のような観点で出題される可能性があります。
- 中学公民:国際連合、平和的解決、経済制裁など
- 高校現代社会:宗教対立、エネルギー問題、外交政策
- 英語長文:中東・アメリカ関係に関するテーマ
「今のニュース」と「教科書の知識」をつなげて考えることが、入試に強くなる第一歩です。
日本とイランの関係は?実はとても良好です
ここで一つ、うれしい話もあります。
日本とイランの関係は、実はとても友好的なのです。
- 日本はイランに対し、長年にわたって文化的・経済的な支援を行ってきました。
- 2019年には当時の安倍首相がイランを訪問し、米・イラン間の対話を促しました。
- イランの人々からは「平和国家」「信頼できる国」として日本が高く評価されています。
戦争や紛争の中でも、こうした友好関係を築けることは、私たちにとって誇らしいことですね。
千尋進学塾からのメッセージ
世界の出来事を「自分には関係ない」と切り離すのではなく、
「なぜこうなるのか?」「どんな背景があるのか?」と考える力が、これからの時代に求められます。
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