三重県教育委員会は、令和9年度(2027年度)に実施される三重県立高等学校入学者選抜から、調査書(いわゆる内申書)の記載項目を削除・変更すると発表しました。
変更の目的は、より客観性・公平性の高い入試資料とするためです。

目次
主な変更点
- 出欠・健康の記録:「欠席日数」「欠席理由」「健康の状況」欄を削除。
- 行動の記録:「基本的な生活習慣」「責任感」など10項目への〇印評価欄を削除。
- 特別活動の記録:「十分満足できる項目に〇印」を削除し、代わりに「学級役員・係・生徒会役員などの実績を箇条書きで記載」する形式に変更。
- 総合的な学習の時間:すべての生徒ではなく、「特筆すべき成果のある生徒のみ」を「その他参考となる諸事項」に記載。
- その他参考となる諸事項:内容を整理し、以下の3項目に分けて記載。
- 生徒の長所(生活面・行動面・特技・資格など)
- スポーツ活動・文化・科学活動
- その他(体験活動・地域活動・総合的な学習の時間などへの取組)
適用時期
新しい調査書は、令和9年度入試(現・中学2年生が受検)から適用されます。
令和8年度の1年間を「周知期間」とし、中学校・保護者・高校関係者への説明を経て実施されます。
経緯
令和5年度に実施された「入学者選抜制度に関するアンケート」で、
「調査書の項目は合否判定に必要なものに簡素化すべき」「どう使われているのか明確にすべき」などの意見が多く寄せられました。
これを受け、県内の中学校・高校・PTAの代表者らによる会議で検討が行われ、令和6年度の3回の協議(7月・12月・令和7年2月)を経て、選抜に真に必要な事項に精選すべきとの方針で一致しました。
三重県の対応時期
愛知県や岐阜県ではすでに出欠・行動の記録を削除する方向が先行しており、東海三県では三重県が最後となりました。
県教育委員会は「生徒の個性をより多面的にとらえ、公平な評価につなげるための見直し」と説明しています。
新様式の概要
新しい調査書のフォーマットでは、各教科の評定と観点別学習状況は従来どおり記載されますが、
「出欠・行動の記録」欄がなくなり、学年ごとの活動実績や特筆事項が中心になります。
参考資料
出典:三重県教育委員会「令和9年度以降の三重県立高等学校入学者選抜における調査書について」
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