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√のグラフが苦手な人へ。実は「放物線の右半分」を描くだけの話

平方根関数 y=√x のグラフをデザイン的に表現したイラスト(縦長9:10)

数学の話を一つ。
「y=√x のグラフを描きなさい」と言われると、
生徒の手がふっと止まる瞬間があります。

平方根という言葉の響きが、どうにも“強敵”のように感じられるのでしょう。
しかしこのグラフ、実は とても簡単な方法で描ける のです。


目次

◆ 視点を変えるだけで、グラフは一気に描きやすくなる

y=√x をそのまま扱おうとすると、

  • x の値を決める
  • √x を計算する
  • 点をとる

という流れになり、途端に構えたくなる気持ちもわかります。

ところがこの式、
「x=y²(ただし y≧0)」
と読み替えるだけで、状況は大きく変わります。

これは、放物線 x=y² の 右側半分 に他なりません。

つまり、

  • y を 0,1,2,3… と決めて
  • x=y² を計算するだけ

で、同じグラフがスッと描けてしまうのです。

まるで、難しそうに見える相手が、
実は仮面の下に優しい顔をしていたような——
そんなイメージでしょうか。


◆ 大学数学でも使われる“パラメータ化”的な発想

実を言えばこのやり方、
大学以降の数学や物理では当たり前に使われる発想です。

「x と y を直接つなぐと複雑に見えるとき、共通の変数(パラメータ)で表してしまう」

これは、難しい現象をほどくための洗練された技術であり、
中高生にも十分応用できます。

y=√x を

x=t², y=t(t≧0)

と置くのも同じ構造です。


◆ 生徒の思考力を育てる“式の変身”

千尋進学塾でもよく伝えていることですが、
「わからないときは式の形を変えてみる」
という姿勢は、計算力よりも価値があります。

なぜなら、
“自分で問題を解きほぐす力” を育てるからです。

困ったら、式を少し別の角度から眺めてみる。
すると、思いがけずスッと道が開けることがある。

今回の「√のグラフが、実は放物線の右半分」という事実は、
まさにその好例です。


◆ まとめ:数学は「見方」を変えるだけで優しくなる

y=√x のグラフは、
計算が面倒で難しそうに見えますが、
実は 放物線 x=y² の右半分 を描くだけ。

ちょっとした“発想の転換”で、
数学はずいぶん親しみやすくなります。

生徒の皆さんも、
「平方根にビビったら、放物線のフリをさせる」
くらいの軽やかさで、ぜひ挑戦してみてください。

千尋進学塾では、こうした“視点の技術”も大切にしています。
数字だけでは測れない、思考する力を一緒に育てていきましょう。

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