進学校の日常は“時間割変更”にあらわれる
三重県トップの進学校・四日市高校。
毎年、東大・京大・名古屋大学など難関国公立への合格者を多数出す名門校です。
そんな学校の「日常」を覗き見られるのが、じつは「時間割変更」なのです。
今回は、公式Instagram(@yhs_henkou_bot)に投稿された、2025年6月後半〜7月初旬の時間割変更データをもとに、進学校ならではの授業設計の特徴を教育現場の視点から読み解きます。
時間割変更は“非常事態”ではない
四日市高校の時間割変更は、講師の不在や行事にともなう一時的な対応ではありません。
むしろ、毎日のように発生する“戦略的変更”です。
通常授業をベースに、必要に応じて科目・順序・教室を調整して、より実戦的な学習環境が構築されています。
四日市高校の時間割の仕組み:A週・B週制とは?
四日市高校では、65分×5限=1日5限授業が基本です。
1週間あたり25コマしか確保できないため、すべての教科・単位数を網羅するには足りません。
そこで、「A週」「B週」の2週制を導入し、実質50コマ分の授業を2週で循環させています。
生徒たちは、今週がA週かB週かを常に把握し、授業の準備や宿題、予習の内容を管理する必要があります。
この仕組みによって、各教科のバランスをとりながらも、個々の進路希望に合わせた柔軟なカリキュラムが可能になるのです。
講師の体験談:A週B週の切り替えは正直きつい
実際に千尋進学塾の講師の一人は、別の高校でこの「A週・B週制」の時間割を経験したことがあり、次のように語っています。
「“今週はどっちだっけ?”と混乱することも多くて、予習と課題を間違えたり…
慣れるまでが本当に大変でした。でも、そのおかげで“計画的に動く力”が身についたと思います。」
(千尋進学塾の講師)
ちなみに、現在の桑名高校では、分校にあった衛生看護科の本校統合により、50分×7限(月・金は6限)という形に変更されています。
今回の時間割変更から見えてくること
- 地理が非常に多く見えるのは、選択科目で複数クラスが1教室に集まっている可能性があるからです。
- また、地理の教員の体調不良や出張等による代理授業が関係していた可能性も考えられます。
- 数学Ⅲ・古典・論理国語など、大学入試の柱となる教科が頻出。
- 探究情報・国際研究といった課題解決型の教科が各学年に配置されており、思考・表現力重視の指導が徹底されています。
まとめ|「授業そのものが受験対策」
四日市高校の時間割変更には、受験を意識した緻密な意図が込められています。
単に「授業が多い」のではなく、どの教科をどのタイミングで実施するかに強い戦略性があります。
そして何より、この制度に生徒自身が対応しなければならないことが、自主性・管理能力・思考力を高めているのです。
千尋進学塾では、四日市高校の授業にも対応
四日市高校を目指すということは、“合格する力”と“その後ついていける力”の両方が求められます。
千尋進学塾では、四日市高校の授業スピード・構成・思考型授業に対応できるよう、中学生の段階から記述演習・思考演習を取り入れています。
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