実力テスト直後に文化祭 —— 四日市高校生に学ぶ「切り替えの力」
9月1日(月)から3日(水)にかけて、三重県立四日市高校で文化祭(四高祭)が開催されます。
8月27日(水)から28日(木)に行われた実力テストを終えた直後のタイミング。まさに「学力を試される真剣勝負」と「青春を彩る学校行事」とが立て続けに訪れる、大きな節目の時期です。
一見すると、学習と行事が重なって大変そうに思えるスケジュールですが、だからこそ得られる学びや成長が数多く存在します。
勉強と行事の両立から育つ「時間管理力」
保護者の皆様からすれば、「文化祭準備に気を取られて勉強が疎かになるのでは」と心配になるお気持ちは自然なことと思います。しかし、実際にはこうした状況そのものが、生徒にとって貴重なトレーニングの場になっています。
- 実力テストで自分の学習の定着度や弱点を確認する。
- その数日後には、文化祭の準備や本番で多くの仲間と協力し、役割を果たす。
この「学習と行事の連続」は、生徒たちにとって集中力の切り替えや限られた時間の使い方を強く意識させます。将来、大学入試に挑むとき、長時間の試験や複数日にわたる受験日程を乗り切るには、この切り替えの力こそが欠かせません。文化祭はその実践練習とも言えるのです。
人間関係の摩擦が育む「協働の力」
文化祭の準備期間は、しばしば意見の食い違いや衝突が生まれます。たとえば「男子は作業をさぼっている」「女子は細かすぎる」といった声は、どの学校でも聞かれるものです。こうしたやり取りは、保護者から見れば心配の種かもしれません。
しかし、この摩擦は決して無駄なものではありません。意見をぶつけ合い、衝突を経験し、その上でどう折り合いをつけるか。これらは社会に出てから求められる協働の力を育む経験です。そして不思議なことに、本番当日を迎えると、生徒たちの表情は一変します。客席の前で発表を終えたとき、模擬店を仲間とやりきったとき、必ずそこには達成感と一体感が生まれます。
こうした「衝突から協力へ」というプロセスこそ、学校行事が持つ教育的な価値であり、教室だけでは得られない学びの一つです。
千尋進学塾が注目する「切り替えの習慣」
私たちが特に大切に考えているのは、文化祭を楽しみきった後に、どう勉強へ戻れるかという点です。行事を全力で取り組んだ後、つい気が抜けて勉強から離れてしまうケースも見られます。しかし逆に、行事の熱気を一つの区切りとして、「よし、次は勉強に集中だ」とスイッチを入れ直せる生徒もいます。
この切り替えの習慣は、入試直前の大きな武器になります。なぜなら受験本番では、連日異なる科目を受けたり、朝から夕方まで緊張感を保ったりと、状況に応じて気持ちを整える力が不可欠だからです。文化祭を経験し、行事から学習へ戻る流れを繰り返すことは、まさにその練習になります。
千尋進学塾では、日々の学習計画を通じて「イベントがあっても勉強のリズムを崩さない」ことを重視しています。文化祭のような大きな行事を経ても安定した学習習慣を維持できるよう、生徒を支えていきたいと考えています。
保護者の皆様へのメッセージ
文化祭の時期は、家庭でも勉強時間が減ったように感じられ、不安を覚える方も少なくないでしょう。
ですがどうか、「文化祭があるからこそ、子どもは時間の使い方や人間関係の大切さを学んでいる」と前向きに捉えていただきたいのです。行事を経た後の切り替えを支える環境が整っていれば、むしろ受験勉強の大きな追い風になります。
結びに
四日市高校の文化祭は、単なる学校行事ではなく、学びと成長の舞台です。実力テストで知識を試し、文化祭で仲間と協力し、その後に勉強へと気持ちを切り替える。この一連の流れを経験することが、生徒にとってかけがえのない財産になります。
千尋進学塾は、こうした学校生活全体を通じて生徒が成長できるよう、学習面からしっかりとサポートを続けてまいります。文化祭を終えた生徒たちが、さらに一段と力強く勉強へ戻っていく姿を、私たちは楽しみにしています。