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【祝】北川進・京大特別教授 ノーベル化学賞受賞! 〜未来を変える“分子のレゴブロック”〜

2025年ノーベル化学賞を受賞した北川進教授の研究「金属有機構造体(MOF)」をイメージした分子構造とCO2・H2の分子式が描かれた未来的なグラフィック

2025年10月9日 | 千尋進学塾ブログ

2025年10月8日、日本の科学界から世界に誇る大ニュースが飛び込みました。
京都大学特別教授・北川進先生がノーベル化学賞を受賞されたのです。

受賞理由は、「金属有機構造体(MOF:Metal–Organic Framework)」の開発
分子をブロックのように組み立てて“規則的に穴のあいた構造”をつくることができる、新しい物質です。


目次

MOFとは?──分子レベルのレゴブロック

MOFは「金属イオン」と「有機分子」を組み合わせて作られます。それぞれがジョイントのように働き、規則正しく並ぶことで無数の微細な穴(細孔)を持つ結晶ができあがります。

  • 穴の大きさを自由に設計でき、分子サイズでコントロール可能。
  • 表面積が非常に大きい。1gでサッカー場数面分の表面積。
  • ガスを選んで吸着でき、二酸化炭素や水素を自在に保持可能。

つまりMOFは「分子のレゴブロック」であり、設計図に基づいてオーダーメイド可能な素材なのです。

研究の成果と応用分野

  1. 地球温暖化対策:二酸化炭素を効率的に捕らえて再利用や貯蔵へ。
  2. エネルギー革命:水素を安全に蓄える新しい「水素タンク」として活躍。
  3. 医療応用:薬をMOFに閉じ込め、体内で徐々に放出する仕組み。
  4. 環境保全:有害物質を吸着するフィルターとして利用。

このようにMOFは、社会課題を横断的に解決できる万能選手として評価されています。

研究の原理──なぜそんなことが可能なのか?

通常の物質は分子がぎゅっと詰まっていて隙間はほとんどありません。
しかしMOFは、金属イオンを「柱」、有機分子を「梁」として組み合わせ、分子レベルの建築物を作り出します。

建築物の中には無数の“部屋(細孔)”があり、そこに分子を閉じ込めたり交換したりできるのです。
この「穴を自在に設計できる」点が従来にない発想であり、今回のノーベル賞受賞につながりました。

学びへのメッセージ

北川先生は30年以上、MOF研究を粘り強く続けられました。
成果が出ない時期も諦めず基礎研究を積み重ね、ついに世界を変える発見に結びつけました。

「今日の一問一答も、未来の成果につながる。」
「小さな積み重ねが、社会を動かす力になる。」

勉強は受験対策だけではなく、未来を切り拓く力の種まきなのです。

最後に一言

今回のノーベル賞は、日本人科学者の粘り強い研究が世界に認められた誇らしいニュースです。
私たち千尋進学塾も、生徒一人ひとりの学びを大切に育てながら、未来を切り拓く力を伸ばしていきたいと思います。

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