みなさんこんにちは、千尋進学塾です。
先日、読解力を鍛えることで学習の効率が上がるという話を書きました。学習の効率が上がれば、どの教科の成績も上げられるはずです。
そのためには、1文の理解の仕方を鍛えることから始めましょう。
そのためには、どの文節がどの文節に「かかっていっている」のかを理解する必要があります。文節が「かかっていく」とは次のように考えます。
「かわいいネコ」…「かわいい」という文節は「ネコ」という文節にかかっていっています。
「すばやく走る」…「すばやく」という文節は「走る」という文節にかかっていっています。
このように、どの文節がどの文節を詳しくしたり、説明したり、主語・述語の関係になったりするのが「かかっていく」ということです。
詳しくする・詳しくされるの関係を修飾・被修飾の関係といいます。なお、被修飾語が用言である場合修飾語は連用修飾語といいます。被修飾語が体言である場合は、修飾語は連体修飾語になります。この場合、「ネコ」は体言なので「かわいい」は連体修飾語に、「走る」は体言なので「すばやく」は連用修飾語になります。
体言(名詞)は主語になれる語です。用言(動詞・形容詞・形容動詞)は述語になれる語です。
次に、1文について「かかっていく」という関係を見ていきます。
「赤いリンゴが木から落ちる。」…「赤い」は「リンゴ」を(修飾・被修飾の関係)、「リンゴ」は「落ちる」(主語・述語の関係)を、「木から」は「落ちる」(修飾・被修飾の関係)に、それぞれかかっていっています。
「落ち着いた部屋に茶色のイスがいくつか置いてある。」…「落ち着いた」は「部屋に」(修飾・被修飾の関係)に、「部屋に」は「置いてある」(修飾・被修飾の関係)に「茶色の」は「イス」(修飾・被修飾の関係)に、「イスが」は「置いてある」(主語・述語の関係)に、「いくつか」は「置いてある」(修飾・被修飾の関係)に、それぞれかかっていっています
なお、説明しやすいように、補助動詞を連文節と考えて、ひとまとめにしています。上の例文ですと、「置いて」は動詞ですが、「ある」は補助動詞です。動詞は自立語です。そのため、本来は「置いてある」を文節に分けると「置いて」と「ある」に分かれます。