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記号を選択する問題なら解けるけれど記述式の問題になると点を取れないという方へ

「問 傍線部についてこのときの心情として適切なものを次のア~エから選びなさい」という問題なら大丈夫!でも,「問 傍線部について,なぜ〇〇はこのような行動をとったのか,このときの□□の心情を踏まえて50文字以内で書きなさい」という形式の問題が解けない。そういったことは多々あると思います。

どのような問題形式でも解けていなければ正しく読めたことにはならない

 記号を選択する問題の場合,その文章を読んで理解できれば,中学生くらいであれば,ある程度容易に答えられる場合が多いです。テストを採点する側としても,記述式の問題は採点がたいへんで,時間もかかります。しかし,問題数を減らしすぎると平均点は安定しません。そこで,難易度に幅を持たせ,問題の形式もいくつか用意することが多いのです。

記述式の問題が解けないのは根拠をあいまいにしているから

 出題形式を問わず,国語の読解問題は「正しく読めているかどうか」を試すものです。根拠となる箇所が文章中にかならず存在します。根拠となる箇所にしっかり線を引いて設問を処理するクセがついていないと,答え合わせをしたときに「正解するとき」と「正解しないとき」の違いを確認することができません。

 そのため,復習の仕方が分からず,「どうやって勉強したらいいのかわからない!」となってしまうのです。いわゆる「カンやセンス」に頼った学習の仕方になってしまっているのです。

まずは1文を正しく読めるようになることが大切

 文章はいくつかの文から構成されています。だからまず,1つの文の意味をしっかり理解することが必要になります。「しっかり理解する」というのは,その文を書いた人が意図したことをそのままに読み取ることです。

 たとえば,文の中の文節同士の「主語・述語の関係」「修飾・被修飾の関係」などです。当然,書き手と読み手の間ではそれらが一致している必要があります。

 また,文と文の関係には「イコールの関係」「因果関係」「対立関係」などがあります。それらを,書き手が意図したとおりに読めたかどうかを試すための問題が現代文なのです。

語彙力も必要

 もちろん,語彙力も必要です。特に日本語の場合は語彙力=漢字の力と言い換えてもいいかと思います。国語の点数がなかなか上げられない方は,まず漢字の勉強を勧めます。読書もいいのですが,おそらく苦痛が大きいので第一歩としては向いているとは言えないかと思います。

学校の定期テストであれば問題と解答を覚えてもいい

 それでは根本的解決にならない!とお叱りを受けるかもしれませんが,学校の定期テストであれば問題と解答を暗記するのも1つの手だと思います。学校のワークや塾のテキスト・プリントには教科書準拠の問題がたくさん載っています。どうしても理解できなかった問題であれば,それらの解答を暗記して,「国語ができる人はそういう解答をするのだな」と頭に入れてしまいましょう。書店で購入した市販のテキストもあるかと思います。

 実際に,塾のプリントでは「穴埋め問題」「抜き出し問題」として出題されていた問題が,学校のテストでは「30字以内で書きなさい」という記述問題として出題されるケースがあります。もちろん,その逆もあります。特に,教科書に載っているような文章はすでに多くの問題があるので,練習はしやすいかと思います。

日ごろから「なぜ?」「どうして?」を習慣に

 人間は感情の生き物です。しかし,テスト中に「このときAさんが泣いてしまうのは自分なら同じことはしない!」「自分ならこの場面で主人公と逆のことをしていると思う!」などと考え,回答者それぞれが思い思いの選択肢を選んで回答してしまってはきちんとしたテストを作れません。もちろん,文章中に根拠が必要になってきます。

 たとえば,登場人物が「悲しい」と思っていると判断するには,「〇〇はおもむろに下を向いた」とか「帰り道は心なしか雨脚が強くなった」などの記述がなければいけません。

 そこで必要な思考は,「みんなならどう思うだろう」という思考です。皆が皆,悲しいときに下を向くわけではありませんが,それは一般的な行動と言えます。そういった思考を身につけるためには,日ごろから訓練が必要になります。「なぜ?」「どうして?」と一度立ち止まって考えるのです。

 自分の感情だけでなく,他人のことも客観的に見ることができるようになれば,だんだんと国語の成績が上がってきます。それだけでなく,客観的に物事を考えるようになり,周囲の人のことを考える能力がつけば,やさしく明るい人間に成長できるのではないでしょうか。

読解力・記述力アップと他教科への好循環

 「正しく読み,正しく書くこと」が大切です。そのためには,まず1文を正確に理解する能力を身につける必要があります。客観的に心情や事実を把握することも大切です。語彙力をつけるために,漢字の学習も必要となってきます。

 しかし,「まず1文を正確に理解する能力」の伸ばすのはとても大変です。そこで,千尋進学塾では1文の理解を徹底的に学習する時間を設けています。もちろん,すぐに上げられる能力ではありませんが,今までどれだけ文章をテキトウに読んでいたかに気付くことができるかと思います。

 その後,「文と文の関係」「段落と段落の関係」をしっかり練習します。現在,大学入試共通テストの形式では「文章と文章の関係」も必要になってきます。高校入試でも,同じ形式が出題されています。

 読解力は一朝一夕に見につくものではありません。そもそも,国語の専門の先生が不在である学習塾が多い中,千尋進学塾は専門の講師がいます。その違いを実感しにしてください。読解力をアップすることで他教科の学習もはかどります。効率が上がり,勉強に対する意識が変わります。

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