伊勢市にある皇學館大学
2025年春、伊勢市にある皇學館大学に「理科教職課程」が新たに開設されました。この記事では、その背景にある歴史、現在の意義、そして千尋進学塾の視点から見た地元教育へのインパクトについて解説します。
【1.教員養成の伝統を受け継ぐ皇學館大学】
皇學館大学は1882年創設という長い歴史を持ち、戦前は神道・国学の最高学府として知られ、教員養成にも大きな実績を残していました。しかし、戦後GHQの占領政策により一時その地位を失い、以降は地元志向の私立大学として再出発を図ってきました。
特に教育学部では、地元三重県内の学校との連携を重視し、着実に教員輩出の実績を積み上げています。
【2.理科教職課程とは?】
今回新たに開設された理科教職課程では、中学校および高等学校の「理科」教員免許が取得可能になります。生物・地学を中心に、実験・教材開発・学習指導法などの実践力を磨くカリキュラムが用意されており、地域の教育現場で即戦力となる教員の育成が目的です。
加えて、数理教育コース(中高教員)として数学との連携も意識されており、“文理融合型”の人材育成を目指している点も特徴的です。
【3.なぜ今、理科教員養成なのか?】
全国的に理科教員、特に物理や地学の免許を持つ人材は不足しています。中山間地域を多く抱える三重県でも、専門教員の確保が困難な地域が存在し、地元大学がその養成機能を担うことには大きな意味があります。
「地元で学び、地元で教える」。この循環こそが、地域教育の持続可能性を高める鍵であり、皇學館大学の新課程はその要となる可能性を秘めています。
【4.千尋進学塾から見た意義と期待】
私たち千尋進学塾でも、小中高生の理系進路指導を担う立場から、教員の質や多様性には強く関心を持っています。今後、皇學館大学出身の新しい理科教員が、三重県内の学校現場に増えていくことで、
- 理科嫌いの克服
- 実験や探究活動の充実
- 教員の地域定着
といった効果が期待されます。
また、「国語と理科」「歴史と生物」など、文理をまたぐ学びの大切さは、私たちの塾でも力を入れている観点であり、皇學館大学の“文理融合”の理念には大いに共感します。
【5.歴史に学び、未来へつなぐ】
戦前、国の中枢を担う教育機関であった皇學館大学が、戦後の混乱を経て今また地域の教育を支える大学として進化していることは、私たちに多くの示唆を与えてくれます。
もしあのまま中央の舞台で存続していたら──今とは異なる全国的な評価を受けていた可能性もあるでしょう。しかし、地域で一歩一歩信頼を築いてきた今だからこそ、皇學館大学には「地元に根ざした教育」のロールモデルとしての役割があります。
【まとめ】
理科教員を志す高校生・保護者の皆さまにとって、皇學館大学は非常に現実的かつ魅力的な進路のひとつです。千尋進学塾では、今後もこうした地元大学との連携・情報提供を通じて、生徒たちの将来に寄り添ってまいります。
「教えること」は、未来をつくること。
その第一歩が、今まさに伊勢の地で始まっています。
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