SNSでよく見る「東大は共通テストが圧縮されすぎ」「90点と100点の差がほぼ1点」系の話。 これは半分ジョークで、半分ガチです。では、京都大学の場合はどうなのか――東大と並べて整理します。
そもそも「圧縮」とは?
ここでいう圧縮は、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の得点をそのまま使うのではなく、 大学側の配点に換算(スケーリング)して合否判定に用いることを指します。 100点満点の科目が、合否判定上は50点満点として扱われる――この瞬間に「差」は半分に縮みます。
東大:共通テストは「最終合否」で110点に圧縮される
東京大学(一般選抜)は、最終合否で用いる点数が共通テスト110点+第2次試験440点(合計550点)という設計です。[1] つまり比率は共通テスト20%:二次80%。
だから、SNSの例のように「共通テスト数学IAで100点と90点の差(10点差)」が、 合否上では約1.1点差になる、という現象が起きます(10点差を110点換算に縮めるので、概ね1.1点差)。 これは“圧縮芸”ではなく、設計思想です。
ただし重要なのは、東大は共通テストを第1段階選抜(いわゆる足切り)にも使う点です。[1] 最終合否の比率が低いからといって、共通テストを雑に扱うのは危険です。
東大のメッセージ(塾としての実務解釈)
- 共通テスト:「足切り回避+安全圏確保」までを最優先(取りこぼしを減らす)
- 二次:「上位をひっくり返す本戦」
京大:圧縮はするが、東大ほど一律ではない(学部で設計が違う)
京都大学は、共通テストと個別学力検査(=二次)の成績を、各学部ごとに定めた配点に換算して合否判定に使います。[2] つまり「京大はこう!」と一言で言い切れず、学部ごとに見方が変わります。
例:京大 経済学部(文系)の配点イメージ
経済学部(文系)の表では、共通テストの配点合計が300点、個別学力検査の配点合計が550点、合計850点という構造になっています。[3] 比率感としては共通テスト約35%:二次約65%。 東大(20:80)より、共通テストの存在感が大きいケースです。
| 大学 | 共通テストの扱い(最終合否) | 二次の扱い(最終合否) | コメント |
|---|---|---|---|
| 東大 | 110点(合計550点中)[1] | 440点(合計550点中)[1] | 「足切りは共通、勝負は二次」色が強い |
| 京大(例:経済・文系) | 300点(合計850点中)[3] | 550点(合計850点中)[3] | 学部別設計。共通の比率が東大より高い場合もある |
つまり京大は、「共通テストが圧縮される」こと自体は事実ですが、 東大みたいに最終合否の共通配点が一律で小さいというより、学部ごとに“配点設計が違う”のが本質です。[2]
じゃあ結論:東大志望/京大志望は、何を頑張るべき?
東大:共通テストは「落とさない技術」、二次は「伸ばす技術」
- 共通テスト:足切りと安全圏の確保(ケアレスミス対策・時間配分・取り切る作法)[1]
- 二次:得点差がつく論述・記述・思考力で勝負(ここが主戦場)[1]
京大:共通テストも“効く”。ただし学部配点を見て戦略を最適化
- まず志望学部の「共通テスト・個別学力検査等の配点」を確認し、比率で設計する[2]
- 共通テスト:東大ほど軽くはない学部もある(例:経済学部 文系)[3]
- 二次:もちろん最重要。ただ「共通で落とすと回収できない」設計になり得る
要するに、東大は「共通テストは失点を消す消火器、二次は得点を作る火力」。 京大は「学部によって共通が普通にパンチしてくるので、相手(配点表)を見てグローブの厚みを変える」――こんなイメージです。
出典(公式資料)
- 東京大学「令和8年度 東京大学入学者選抜要項」:最終合否の総点(共通テスト110点+第2次440点=550点)等の記載。
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400200766.pdf - 京都大学「令和8年度 京都大学一般選抜 学生募集要項」:共通テスト成績を各学部の配点に換算し、個別学力検査等と総合して判定する旨。
https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/inline-files/ippanbosyuyokoR8_all-52cb31b1c0bbdc1bcd0b0a9bb4c2e70f.pdf - 同上(京都大学 学生募集要項):経済学部(文系)の「共通テスト300点+個別550点=計850点」等の配点表。
https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/inline-files/ippanbosyuyokoR8_all-52cb31b1c0bbdc1bcd0b0a9bb4c2e70f.pdf




