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先日、千尋進学塾の管理部のメンバーと一緒に、焼き芋を食べました。

秋の部屋で焼き芋を食べる若い女性と、イカが泳ぐ水槽を描いたアニメ調イラスト

管理部では、給料の計算や給与明細の発行、社会保険や労災、税金に関する事務などを行っています。必要に応じて税理士さんをはじめとする専門家の方々とやり取りをしながら、会社の運営に必要な事務を進めています。

今回一緒に焼き芋を食べたのは、以前、千尋進学塾に通っていた卒業生でもあるメンバーです。

この人は、食べ物の好みが少し面白くて、イカや貝類、干物などが好きです。

焼き芋の話をしていると、

「私はパサパサしているやつが好きです」

と言います。

パサパサ?

最初は何のことかと思いました。

聞いてみると、最近よく見かける、しっとり、ねっとりした焼き芋よりも、昔ながらのホクホクしたものが好き、ということのようです。

今回買ったさつまいもは「金時」。

実際に食べてみると、たしかにホクホクしています。

そして、これがおいしい。

私はホクホク派、ねっとり派というほどの好みはありません。どちらもおいしく食べます。

ただ、言われてみれば、同じ「さつまいも」なのに、ずいぶん食感が違います。

目次

ホクホクした芋と、ねっとりした芋

少し調べてみると、これは単に焼き方だけの違いではありません。

さつまいもには品種によって、ホクホクした「粉質系」のものと、しっとり、ねっとりした「粘質系」のものがあります。

以前は「ベニアズマ」や「高系14号」などのホクホクした粉質系の品種が、焼き芋の代表的な品種でした。一方、最近では「べにはるか」や「安納いも」のような、しっとり、ねっとりした品種も人気になっています。

ちなみに、「鳴門金時」などの金時系として知られるさつまいもには、高系14号の系統が使われています。

なるほど。

「パサパサしているやつが好きです」というのも、ちゃんとさつまいもの品種や性質につながる話だったわけです。

もっとも、本人はそこまで深く考えて言ったわけではないと思います。

「パサパサ」より「ホクホク」と言った方が、おいしそうではありますが。

電子レンジで、低い出力からじっくり加熱

今回は、電子レンジで作りました。

さつまいもを濡らしたキッチンペーパーで包み、その上からラップで包みます。

そして、いきなり高い出力で加熱するのではなく、低い出力でゆっくり温めてみました。

  • まず100Wで約2分
  • その後、200Wで約10分

今回は1人1本です。

できあがったものを食べてみると、ちゃんと甘く、ホクホクしています。

なかなかうまくできました。

もちろん、さつまいもの大きさや太さ、電子レンジによって必要な加熱時間は変わりますので、毎回まったく同じ時間でよいとは限りません。

なぜ、加熱するとさつまいもは甘くなるのか

ここで少し理科の話です。

さつまいもには、でんぷんがたくさん含まれています。

加熱すると、でんぷんが水分を取り込んで糊化します。そして、さつまいもに含まれるβ(ベータ)-アミラーゼという酵素がでんぷんに作用すると、麦芽糖(マルトース)がつくられます。

この麦芽糖が、加熱したさつまいもの甘さに関係しています。

つまり、「じっくり加熱すると甘くなる」という焼き芋の作り方にも、ちゃんと科学的な理由があります。

ただし、「70℃にしておけば必ず甘くなる」というほど単純な話でもありません。

でんぷんが糊化する温度と酵素が働く温度、そして品種による違いなどが関係しています。

電子レンジのボタンを押して待っているだけなのですが、その中では、でんぷんや酵素をめぐっていろいろなことが起きているわけです。

もっとも、食べている本人たちは、

「おいしいですね」

と言いながら食べていただけですが。

そういえば、昔は自分でさつまいもを育てました

さつまいものことを考えているうちに、子どもの頃のことも思い出しました。

小学生くらいの頃だったと思いますが、実家の庭でさつまいもを育てたことがあります。

じゃがいもは「種芋」を植えます。

一方、さつまいもは、つるから取った苗を土に挿して育てます。

茎のようなものを土に挿しておくと、そこから根が伸び、その根の一部が大きくなって、やがて私たちが食べるさつまいもになります。

子どもの頃は、

「これを土に挿しておけば芋ができるのか」

くらいにしか思っていませんでした。

今になって考えると、なかなか面白い植物です。

収穫したさつまいもで、焼き芋もしました。

その頃は、濡らした新聞紙でさつまいもを包み、さらにアルミホイルで包んで焼いた記憶があります。

今では、そう簡単にその辺で火を燃やすわけにもいきません。

その代わり、今回は濡らしたキッチンペーパーとラップ、そして電子レンジです。

焼き芋の作り方も、ずいぶん変わりました。

おいしかったので、1週間後にもう一度

そして、この焼き芋。
思いのほかおいしかったので、約1週間後にもう一度作りました。

今度は、講師の先生たちにもお裾分け。
業務の合間に、みんなで食べてみました。

2回目です。

前回と同じように低い出力でゆっくり温めましたが、やはりおいしい。
一度うまくいくと、もう一度やってみたくなるものです。

写真を見ると、今回の焼き芋もかなりホクホクしています。

最初に聞いた「パサパサしているやつが好き」という言葉も、2回食べてみると、なんとなく分かるような気がしてきました。

紙コップに入れたホクホクの焼き芋を手に持っている様子

食べ物一つでも、調べてみると面白い

秋になると、栗やさつまいも、かぼちゃなど、おいしいものが増えてきます。

今回は焼き芋を食べただけなのですが、そこから少し調べてみると、品種、植物の育ち方、でんぷん、酵素まで話が広がりました。

教科書の中だけが勉強ではありません。

普段食べているものを見て、

「なぜこうなるんだろう?」

と少し考えてみるだけでも、理科につながることがあります。

今度さつまいもを買うときには、品種の名前も少し気にしてみようと思います。

さて、次はホクホク系にするか、ねっとり系にするか。

私はどちらでも、おいしければ結構です。


さつまいもには、どんな種類がある?

最後に、よく知られているさつまいもをいくつか整理してみました。スーパーで選ぶときの参考にもなりそうです。

品種・名称食感の傾向特徴
ベニアズマホクホク粉質系の代表的な品種。昔ながらの焼き芋らしい、ほくほくした食感を楽しみやすい。
高系14号
(鳴門金時など)
ホクホク古くから青果用として広く使われてきた粉質系の品種。鳴門金時など、各地のブランドにもつながっている。
べにはるかしっとり~ねっとり糖度が高く、滑らかな食感が特徴。貯蔵することで粘質になり、甘みも増していく。
シルクスイートしっとり粘質系の品種。現在では作付面積も大きく、滑らかな食感を好む人に人気がある。
安納いもねっとりしっとり・ねっとりした粘質系のさつまいもとしてよく知られ、近年の焼き芋人気を代表するタイプの一つ。
クイックスイートややしっとり一般的な品種より低い温度ででんぷんが糊化する特徴があり、比較的短時間の加熱でも甘くなりやすい。電子レンジ調理との相性も面白い品種。

※食感や甘さは品種だけで決まるわけではありません。
収穫後の貯蔵期間、さつまいもの状態、加熱温度や加熱時間によっても変わります。同じ品種でも、調理の仕方によって印象が違うのも、さつまいもの面白いところです。

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