みなさんこんにちは、千尋進学塾です。
「イラン」と聞いて、みなさんはどんなイメージを持ちますか?
もしかすると、ニュースで見る「中東の国」「核問題」「アメリカとの緊張」といった、少し物騒な印象があるかもしれませんね。
でも実は、日本とイランはとても長く、深い友情で結ばれている国同士なんです。
今回は、お子さんと一緒に読んでいただきたい「日本とイランの関係史」を、わかりやすくご紹介します。
シルクロードでつながっていた日本とイラン
イランは昔「ペルシャ」と呼ばれ、文明の十字路ともいえる地域でした。
日本から遠く離れた場所ではありますが、古代中国を経由して、日本にもペルシャの文化が届いていたんです。
たとえば、正倉院の宝物にあるガラス器や織物。
あれらの中にはペルシャの影響が色濃く出ているものが多いんです。
当時の日本人が直接イランと交流したわけではありませんが、「遠くの国の美しいものが日本にやってきた」というロマンは、今でもワクワクしますよね。
近代以降:正式な国交の始まり
現代のイランと日本が外交関係を結んだのは、1929年(昭和4年)。
戦前からすでに、日本とイランは「友好的な国」として、お互いに関心を持っていました。
その後、第二次世界大戦を経て、日本が経済復興を進めていく中で、イランは日本にとって重要な石油の供給国になっていきます。
ちなみに、1970年代には日本が輸入する原油のうち、およそ1割以上がイラン産でした。
イラン人が「日本は信用できる」と言う理由
ちょっと意外に思われるかもしれませんが、イランの人々はとても親日的です。
これは、政治的な利害ではなく、もっと根っこの部分――たとえば、
- 真面目に働くことを大事にしている
- 約束を守る
- 礼儀を大切にする
といった、日本人の気質が、イランの人々の価値観とよく似ているからだと言われています。
実際、イランの日本語学習者は多く、現地の大学で日本語を専攻している学生もいます。
歴史のなかの「助け合い」
もうひとつ、忘れてはならないエピソードがあります。
1985年、イラン・イラク戦争中。
バグダッドに取り残された日本人を救出するため、日本は自衛隊機を出せずに苦悩していました。
そのとき、イランの近隣国トルコが、自国の飛行機を日本人のために飛ばしてくれたのです。
このとき、イランの人たちは、「日本人のために協力してあげて」と声を上げてくれました。
直接の救助ではありませんが、日本に友好的な国だからこそできた支援でもありました。
「世界史」は、世界との心のつながり
学校では「世界史」や「地理」といった教科は、つい「覚えることが多くて大変…」と感じてしまいますが、
こうして見てみると、それぞれの国には人間味あふれるドラマがあります。
「知らない国」を「遠い国」にしないために。
子どもたちにとって、世界が“点”でなく“線”でつながる体験になれば、学びも変わってくるかもしれません。
最後に:日本とイランの関係から学べること
イランという国は、決して「縁遠い国」ではありません。
たしかに、国際社会のなかでは政治的に難しい立場にいることもあります。
でも、だからこそ日本は、長年の友好関係を大切にしながら、“橋をかける国”としての役割を果たしていく必要があるのかもしれません。
そして私たち大人も、お子さんと一緒に「世界に目を向ける視点」を育てていけたら、とても素敵なことだと思います。
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