一人ひとりを見守る少人数制の塾です。 お問い合わせ

四日市高校「科学の祭典」――探究の集大成は、大学さながらの発表空間

四日市高校の科学の祭典で、女子生徒が探究研究のポスターを使って男子生徒に説明しているイラスト

先日、四日市高校に在籍する2年生の女子生徒に話を聞く機会がありました。テーマは、四日市高校で行われる「科学の祭典」についてです。

「科学の祭典」とは何か?

四日市高校の「科学の祭典」は、探究の時間で各自が設定した研究テーマについて取り組んだ成果を発表する場です。

探究活動自体は1年生の頃から始まっているものの、本格的に「研究」として取り組むのは2年生から。調査・分析を重ね、仮説や課題を整理し、改善策や結論をまとめて、ポスター発表という形で公開します。

発表形式は「みんなの前で発表」ではない

印象的だったのは、発表スタイルです。体育館での一斉発表ではなく、自分のブースに立ち、興味を持った人が訪れたら説明する形式とのこと。

話を聞いていて、「大学の卒論ポスター発表や学会発表に近いな」と感じました。

当日は、保護者・他学年の生徒・教員に加え、企業ブースもあり企業関係者が来場するなど、かなり幅広い層が見に来るそうです。高校生の探究としては、なかなか本格的です。

研究テーマは「オーバーツーリズム」

彼女が取り組んだテーマは、次のような内容でした。

観光客が引き起こすオーバーツーリズムは、適切な調整によって解決できるのか

特に焦点を当てたのは、

  • 観光客増加による公共交通機関の混雑(地元住民がバスに乗れない問題)
  • ゴミの増加・処理問題

京都で見られる「地元の人がバスに乗れない」といった事例や、地元・桑名の石取祭りの混雑やゴミ問題などもヒントにしながら、「これが毎日のように起きたらどうなるか?」という視点で考察したそうです。

高校生なりに「現実の壁」も意識している

印象的だったのは、理想論に寄りすぎず、自治体の予算や現実的な制約も踏まえていた点です。

「結果的に考えるのは難しいけれど、一応自分で考えてみた」という言葉には、探究活動の本質が詰まっているように感じました(なお、改善策の詳細は“企業秘密”とのことでした)。

工夫した点は「伝え方」

発表で特に工夫した点を聞くと、

  • ポスターはできるだけ見やすく
  • 文字数はできる限り削る
  • グラフや表を多めに使い、一目で伝わる構成にする

という点を意識したそうです。

「何を削り、何を残すか」を考える作業そのものが、かなり高度な思考訓練になります。探究は“内容”だけでなく、“伝え方”まで含めて学びになるのだと再認識しました。

探究は「受験のため」だけではない

四日市高校の探究活動を聞いていて感じたのは、これは単なる行事でも、形式的な課題でもないということです。

  • 社会課題を自分事として捉える力
  • 調べ、考え、まとめ、伝える力
  • 正解のない問いに向き合う姿勢

これらは、大学進学後にも、社会に出てからも確実に活きます。「探究って何をやっているのかよく分からない」という保護者の方にも、ぜひ知ってほしい取り組みだと感じました。

明日はいよいよ本番とのこと。2年生が主役の舞台、思いきり頑張ってきてほしいですね。

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次